2-05.敷金がハウスクリーニング代で全額消えた?

部屋を借りる契約を結ぶときに必要な「敷金」は、退去時には経費を差し引いて返金されます。
しかし、部屋の現状回復に必要な経費を差し引くと敷金がゼロになってしまった、
さらに必要な費用を請求されたというケースもあるのです。


「現状回復」とは、借りていた部屋の退去時に、入居時の状態に戻すことをいいます。
たとえば室内を改造してしまったり、著しく部屋を傷つけたり汚したりした場合、これを元に戻して返すという意味になります。
ただし、人間が生活していれば部屋は傷んだり汚れたりするもの、どの程度までの汚損が許されるのでしょうか。


一般的に考えれば、現状回復すべきケースとしては、
タバコで床に焼け焦げを作った、壁に穴を開けてしまった、建具を壊してしまったなどが考えられます。
ところが、トラブルとなったケースでは、通常の生活を営んでいる範囲での
壁や畳の汚れまで現状回復費用に含まれていることもあるのです。


こうしたケースで、2005年の最高裁の判決では、
「特約のない限り通常損耗に係るものは含まれず、その補修費用は賃貸人が負担すべきである」として、
家主さんが費用を負担するべきとしています。


ここでポイントとなるのは、「特約」の存在です。
部屋を借りるときの賃貸借契約に特約があり、
「○○の費用は借主が支払う」とあれば借主はその費用を支払わなければなりません。
その意味でも、契約書は充分にチェックし、納得のできない項目については交渉を行なうことが必要となるのです。


→”2-06.敷金はどのくらい戻ってくる?“を読む

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