1-06.敷引き特約は有効

「藪引き特約は有効である」という判決が裁判所で下され、
不動産業界では大きな話題となっています。


この「藪引き特約」というのは、賃貸契約を結ぶ際に借主が支払う保証金を、
退去の際に一部控除して返却するという方法をいいます。


たとえば、入居時に20万円の保証金を支払ったすると、
退去時にはそこから一定金額を差し引いて18万円を返却するといった決まり事のある契約です。


上記の裁判では、会社員のAさんが藪引き制度は
「消費者契約法10条に反する」として、控除金なしの保証金全額を返却せよと訴えて敗訴しました。


これまでは、保証金や敷金に関するトラブルで借主が敗訴するケースは珍しいため、
不動産業界でも話題になったというわけです。


Aさんは「消費者契約法第10条」では、
「基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする」と定められており、
藪引き契約はそれに反すると主張しました。


裁判でも、こ「第10条」と「藪引き特約は有効か」の2点が争点となり、
結果、Aさんの敗訴が決定したのです。


判決の決め手となったのは、次のようなポイントでした。


・Aさんが結んだ賃貸借契約では、借主が負担すべき費用の内容や事柄が具体的かつ明確に記載されていたこと。
・Aさんは特約内容を充分に理解し、さらに重要事項説明でも内容を認識していたこと。


つまり、Aさんは賃貸借契約を結ぶときに、
契約内容を理解して納得したうえで署名捺印していたからということになります。


関西地域では一般的ともいわれる「藪引き特約」ですが、このような判決が出たことにより、
借主にとっては大きな影響を与える内容であるということができるでしょう。




→”1-07.全国の礼金・敷金、平均相場は?“を読む

コメントは受け付けていません。

Comments are closed.